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  • from: クマドンさん

    2020年07月26日 17時16分24秒

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    やっぱり良寛さんが、師であった。

    さてさて、四日間の休日も最後の日だなぁ。
    まだ夕方だ。
    さっきまで「仁」を観て、「ガイロク」を観ていた。
    何だかとても涙もろくなっている。
    いつも涙が出て仕方ない。
    昨夜は、「とんび」を観た。
    息子たちは、私の宝物だ。
    キョンキョン最高だったな。
    想いだけが遺るな。
    歳をとってそのことが、よくよく感ずる。

    本当に想いと言うものは、目には見えないものだ。
    でも、今は、その想いで生きている。
    その想いに正直に生きようとしている。
    その想いのまま、生きればいいと、それだけだ。

    金曜日に床屋に行った。
    もう20年以上のお付き合いだ。
    「坊主にしてください」と言って椅子に座った。
    女将さんは、笑顔でその言葉を受けてから、
    「クマさん、上の方は寝るようにするね」と、言って電動バリカンだった。
    「いいよ。すぱっとやってくれ」と、言ったが、
    脇はごまめに刈ったけれど、
    てっぺんにはそれなりに毛を遺してくれた。
    それは、それでよかったと思い、「ありがとう」だった。

    私は、木曜日の日にあることに気付いたのだ。
    「良寛さんだ」と。
    今、私は、保父さんをやっている。
    何も教えない。いや、ただ傍にいるだけだ。
    叱ることも、怒ることもしない。
    ただ、1,2年生の子どもたちを笑顔で見守るばかりだった。

    1年生の男子、Aさんは、ここに来ると私にしがみついて来る。
    「どうしたAさん、学校でまた先生に叱られたな」
    「うん、話を聴いて・・・」
    「おうおう、分かったすけ、まず手を洗って、座って待ってれ」
    「早く来てよ。お願いします・・・。」
    「みんなのことが先らてば。それが終わったら話聴くれ」

    彼は、学校の先生にはよく注意され、叱られることも多いようだ。
    「騒いでいる」「席につかない」「しゃべっている」「追っかけっこをする」
    その度に、先生から名前を呼ばれてみんなの前で叱られる。
    「それゃ、大変だなぁ・・・」と、私はいつも同情だった。
    「Aさんよ、先生から叱られると、いゃな気持ちになるよなぁ」
    「うん・・・。」
    「じゃぁさ、叱られないようにすれば、いいねっか」
    「・・・・。」
    「走らない。騒がない。喋らない。ちょっかいを出さない。ふざけない。」
    「・・・・。」
    「それをさ、一度やってみて、どっちが気持ちいいか、試してみるんさ。」

    ある日のことだ。
    「今日、何回、先生から叱られた?」
    「10回・・・・。」
    「へぇ、12回じゃねかったんだ。いかったな、10回で」
    ある日のことだ。
    「今日、何回、先生に叱られた?」
    Aさんは、首を小さく振った。
    「えっ、1回もしかられなかったんか?」
    「うん。」
    「いかったなぁ。それは、いかった。いかった。」と彼をぎゅっと抱きしめた。
    濃厚接触だから、今はこのスキンシップが禁止されている。
    その日だけは、特別。特別。

    何だかね。
    「クマ先生、来て」と、言われて「はい」と従う。
    「折り紙をとってください。」
    「どれですか?」
    「〇〇〇グリーンをください」
    その意味が分からない。
    「これですか。これですか」
    「それじゃなくて、その下の色」
    「これかぁ」と、一枚とって渡す。

    何だかねぇ。そうした新しい日常の中で、子どもたちと生活していると、
    ふと、「何も言えない」「かわいいなぁ」と、ただそれだけだった。
    そして、気付いた。
    「ああ、良寛さんは、こんな気持ちで子どもたちと遊んでいたのか・・・」だった。
    あの貧しい分水の農村で、子どもたちは飢えと子守と、遊びだった。
    寺子屋にも行けず、田んぼや畑の仕事を手伝わされ、水汲みや草取りだった。
    姉ちゃんは小さな妹を背中にしょって子守だった。

    飢饉や天災の時は、飢えだった。
    女の子を身売りする親もいる。その子を買いに来る女衒もいる。
    時には、疫病で尊い命が何人も失われる。
    「どこそこのだれだれはどうしている?」と、良寛さんが訊くと、
    「熱を出して死んだよ」「どこかに売られて行ったよ」「もういないよ」
    そんな哀しさは、きっと日常のこと。

    無常迅速、生きて行くことが誰でもやっとの世の中だ。
    托鉢で生きている良寛さんは、
    その生きることの苦しみ、辛さを、よくよく知っている。
    だから、子どもたちが哀れでならない。
    この子どもたちの厳しい定めを、いかんともしてやることはできない。
    親の無い子もいただろう。何日も何も口にしていない子もいただろう。
    病気になっても、そのままほったらかされている子もだだろう。
    良寛さんは、托鉢で村々を回るから、よく分かる。

    可哀想だ。何とかできないか。いや、わしには何んの力もありはしない。
    ただ、この子たちが、今日だけでも幸せであってほしい。
    笑顔であってほしい。
    ああ、楽しかったと、言ってほしい。
    また、あそぼと、笑顔で家に帰ってほしい。

    寺や神社の境内で、子どもたちは良寛さんを待っていた。
    良寛さんは、鞠つきの名人だった。
    懐には、子どもたちと遊ぶためにいつも鞠を入れている。
    「良寛さん、遊ぼう、遊ぼう」と、子どもたちは追いかける。
    それを見ている良寛さんは、まだ57~8歳だった。
    実は、五合庵の良寛さんは、壮年の年頃だった。

    私は、ふっと、良寛さんのことを想い出した。
    私は、良寛さんが大好きだ。
    若い頃から、良寛さんに関する本を読んで来た。
    そして、知れば知るほど、良寛さんが好きになった。
    良寛さんと、話したくなった。

    そして、63歳に8月になろうとしている、この今、ここの私。
    「あれっ、良寛さんってこんな気持ちだったのか」との驚きだ。
    私は、学童保育の保父さんをやって、
    やっと良寛さんの子どもたちを見る眼差しを感ずることができたようだ。
    「慈悲」なんだな。
    本当、「かわいくて、かわいくて」だな。
    そして、どれだけその子どもたちの辛さや哀しさに涙を流したことだろう。

    学童保育の祖は、良寛さまなんだ。
    その気付きと発見が、とてもとても嬉しかった。
    私は、ここで保父さんをしながら、
    良寛さんの生き方と子どもたちに対する心とを学ばせてもらっている。
    それが、私のここでの修業だっのだ。
    その気付きと発見は、とてもとても私にとっては大きなことだった。

    それでは、神はいったい私に何を求めているのかの「問い」だった。
    まさに、そこに導かれた私だった。
    そして、そこで私は、良寛さんを感じた。
    「ああ、これだったのか」と、そこに神による意志を感じた。
    「それでは、これから何を、私は、求められているのか・・・」
    その「問い」に対する答えも、分かっている気もする。
    しかし、まだまだと思う。
    やれるかどうか、そのことは神に委ねたことだ。

    しかし、私は、きっとその道なんだとも、感じている。
    そのための保父さんの道だった。
    この道は、私が歩いたからできた道ではない。
    私が、何かに導かれ、歩いたからできた道だった。
    そして、ここから先には、「道」はない。
    さてさて、どうするかの神からの「問い」だった。

    小千谷のSさんからの電話は、
    その「問い」についての話だった。
    「私たちが、ここで、できることとは何ですかね?」と訊かれた。
    私は、言葉を濁した。
    そのことを知っているのかもしらない。
    ただ、今は、そのことを決めかねている。
    「これから、はじめる、のですか・・・・」と、自信はなかった。

    でも、指し示された道には、歩きださねばならないと考えている。
    「ぼくの後に、道はできる」からだ。

    まず、私は、形から入ることにした。
    坊主に似た髪になった。
    さっぱりとした。
    そして、「これからなんだ」と心を新たに思っていた。
    「何をすべきなのか」は、「仁」の先生の生きた方だな。

    まぁ、とにかく良寛さんを師として、生きてみよう。

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