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  • from: クマドンさん

    2020年07月29日 06時58分50秒

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    私を置いといて、わたしで生きる

    何だかね。
    もう一つの目だった。
    自分を見ている、もう一つの目。
    その目になって自分の後ろ姿を見ていたら、
    もっと楽に生きられるような感じがしている。

    昨日、こんなことがあった。
    Aさんは、ことごとくやってはいけないということを続けた。
    玄関に入るなりに、それを始める。
    ある意味、それは彼のルーテーンだった。
    学校でやはりイライラすることがあるのだろう。
    そのイライラをどうしようもなく、抱えたままここに来るのだろう。

    すると、そのイライラを止めようも無く、爆発させる。
    傘を振り回す。
    突っ走って来る。
    小さなロッカーの上に上がる。
    長机をジャンプする。
    本を投げつける。
    1年生にちょっかいを出し、パンチする真似をする。

    その行動の全てを指導の先生が注意する。
    だんだん感情が激して、彼女も本気で怒りだす。
    彼は、ずっと彼女の様子を見つめている。
    その目がどこかで覚めている。
    そして、憎しみのような感情が浮かぶ。
    この悪循環をどこかで止めなければならない。

    でも、私は、そのもう一つの目で見ている。
    ここにいない人のようにして、彼の行動を熟視している。
    そこには、余計な感情は入れない。
    「そうなんだ。感情を入れなければ、あるがままを観れるのだ」
    その気付きは、私にとってはとてもとても大きなことだった。

    私は、彼の感情が落ち着いてから、彼の傍に座る。
    彼は、まだ高ぶる感情の波の中だった。
    こうなったのは、彼だけのせいではないことはよく分かる。
    お互いに刺激し合った結果が、これだ。
    私は、彼が心穏やかに落ち着くまで、じっと待っていた。
    その時、このもう一つの目で彼を見ていた。

    彼とのかかわりの中で、
    そこに居ることの私としての役割の中で、
    そのことを考えたとしたら、
    やはり私は何かを言うべきだったであろう。
    しかし、その場では、私は言わなかった。
    ただ、彼の目線が穏やかになった時、
    少しだけ彼には、話した。
    それだけだった。

    当事者にはならない。
    遠く離れた所から見守る、見つめる。
    この静寂の中でのもう一つの目からの観察。
    これは、何だか面白いと、私は感じていた。

    自分が自分で在る時に、その自分に巻き込まれる自分がいる。
    妻の発言に腹を立て、強く言い返した時、それを感ずる。
    「ああ、また、やってしまった」
    「どうして、ああ言われると、直ぐに感情を激してしまうのか」
    「もっと、穏やかに、言葉を受け止めることはできないのか」
    その後、自室に帰って心を落ち着けて振り返ると、
    そんな後悔の苦さばかりだ。

    冷静になると、改めて、その言葉の本質を理解できる。
    「本当は、そんなつもりで言ったのではなったのでは・・・。」
    「そのことを、私が本気で悪かったと思っていないから・・・・。」
    「そのことに彼女がこだわるのは、仕方ないことなんだ・・・。」
    どこかで、落ち着いて振り返ると、
    その瞬間に、あんな言葉を投げつけることはなかったと、心が痛む。
    この時、私は、私自身に巻き込まれ、翻弄されている。
    「吾を忘れる。」
    その後は、苦いものだ。

    それは、指導者の彼女と子どもである彼との関係のようなものだ。
    感情的であることも時には必要であろう。
    ただし、今、ここでは、
    感情を入れないことの方が、楽であり、その場に見合った行動ができる。
    私は、たくさんの苦い経験の中から、そんなことを学んだ。

    今は、私は、補助員と言うお仕事だ。
    指導する責任というよりか、
    子どもたちが安全・安心な生活ができることを見守るお仕事である。
    そこで、ふと、楽な気持ちで子どもたちを見つめられているようだ。
    それは、何だかデーブに子どもたちにかかわっていた教師の頃とは違っていた。
    何が違うかと言われても、なかなか説明はできないが、
    「教える」というところから、
    「育てる」「見守る」に変わったからだとは気付いている。

    それが、子どもと私との心の距離感となり、
    お互いの関係の中での「ゆとり」となっているような気がしている。
    私がなんとかする、ではきっとないんだなぁ。
    子どもが自分から何とかしたいと、思い、決意し、行動することなんだ。
    つまり、行動主体は、子どもである。
    私は、その傍に生きている大人の1人に過ぎないのだという自覚だった。
    保父さんをして、気付いたこの「距離感」の自覚は、
    自分にとっても、私のかかわってい子どもにとってもよいものだと思っている。

    だから、甘えて来る。
    何でも、言って来る。
    私の言うことをきかないで、ふらふらしていることもある。
    確かに、私は、言葉での影響力は、傍からは見えないかも知れない。
    しかし、私が、私として、そこに居ることは、
    何らかの空気感としての、環境としての影響はあると考えている。

    つまり、教えなくても、言わなくても、叱らなくても、
    子どもというものは、いつか、必ず、気付くと言うことだ。
    そして、気付いた子どもは、その行動を変容させる。
    本当に、「あれっ」と驚く時がある。
    昨日もそうだった。
    あれだけ言われていたことが、何も言われなくても「できている」のだ。

    多動だったBさんが、ポケモンの写し絵に夢中だった。
    初めはたどたどしかったその線が、ピシッと決まって来た。
    本物そっくりに描けることの喜びと興奮だった。
    だから、1時間集中して、黙って描き続けている。
    「じっとしていなさい」「騒がない」「落ち着きなさい」と言われ続けた。
    しかし、気付いたら、彼は、それを1時間やれる子になっている。
    これは、彼にとっては革命的な「成長」だ。

    それは、言われたかできるようになったのではなかった。
    ある日、やってみたら、面白くなったから、できたのだ。
    私は、「今日は、無理だなぁ」と思った時は、
    彼とは距離を置いた位置にいた。
    遠くから彼の様子をずっとずっと観察を続けた。
    その内に、彼がポケモンの写し絵を始めた。
    あの彼が、夢中になって、その写し絵に集中し始めた。
    そのことも、私は、観ている。

    次の日、彼の傍に座った。
    「すごいなぁ。Bさん、うまいなぁ。本物みたいだね。」
    彼のその絵は、確かに腕前を上げたことを物語る絵だった。
    べた褒めに褒めた。褒めた。彼の横を通る度に、褒めた。褒めた。
    すると、彼は自由な時間になると、
    「先生、ポケモンの絵を下さい」と、言いに来るようになった。
    彼は、ぽっと実を付けた。

    私は、彼に対するように、私と離れたところで付き合いたいと願っている。
    私は、私なのだが、私でないままに、私を見ていたい。
    それが、もう一つの目のことだった。
    当事者ではない。
    例えば、妻との会話の時も、その目でいたい。
    「今、彼女の気持ちは、きっとこんな気持ちなのだろう」
    「今、彼女の言いたいことは、こういうことなんだ」
    「今、私は、少し腹を立てている。それを収めるのには、どうしたらよいのか」
    そこには、私ではなく、何と言うか、私でない私。
    それは、やはり私を私たちを後ろから見下ろすもう一つの目。
    その目で、生活していると言うことだ。

    今、私は、こんな気持ちになっている。
    今、私は、こんなことで感情を乱そうとしている。
    今、私は、寂しさと孤独とを感じている。
    今、私は、怒りを感じている。

    そんな私のことを、もう一人の目から見つめて、言語化する。
    これは、私との分離・分裂とは全く違うものだ。
    逆に、大いなるわたしで私が見守られ、包まれることである。

    私は、私であるが。わたしを生きる、私となる。
    わたしとの御同行とでも言えるのだろうか。
    その生き方が、この道場における日々の私の課題となっている。
    どこかに私を置いといて、わたしで生きること。

    すると、わたしとかかわる人や子どもは、気持ちよく生きられるようなのだ。

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