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  • from: クマドンさん

    2020年08月10日 08時24分46秒

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    とりあえず63歳までは生きてみてくれ

    「週刊現代」に載っていた読者からのお手紙だ。

    「苦境を受け入れ、自分の人生を味わう」

    「6月27日号「ままならないのが人生だ」を読み、その通りだなぁとしみじみ思った。

     私も人生を振り返れば、出身中学校は廃校になり、勤務先企業は身売り、子供は独身
     で実家に跡継ぎがいない。がんも患うなど、世間一般の「波乱万丈」なことのほとん
     どが、私の周辺でも起きていた。

     前立腺がんの私と軽い認知症で入院中の妻、発達障害の娘と3人で年金暮らし。
     でも、本好きの私はまだ文庫本が読める視力があって、半世紀以上も妻と健康に過ご
     せただけで「よし」としよう。

     妻と娘の病状改善によって、私の人生に「どんでん返し」が起こる。まだ、82歳 
     だ。 大逆転を待とう。後から振り返れば、大したことじゃない。」
                             (栃木県 Mk 82歳)

    何だかこの言葉に出会った時に、ほっとする私だった。
    「みんなそうなんだ」「私だけでないんだ」「こういう気持ちで生きればいいんだ」
    そんな気持ちになることで、安心を感じられた。
    それは、どうしてなのだろうかと、考えた。

    人生生きていると、本当にいろいろなことがあるものだ。
    「まさか」とよく言われることの連続だった私にとっては、
    「まさか」はまさかではなく、当たり前の日常の人生だった。
    「どうして、こんなことになるのか」ではなく、
    「どんなことでも、ありうるのだ」と、思い直すことだった。

    そんなこともありますか・・・。
    時には、自分自身に起き不測の事態に戸惑いながらも、
    「ああ、こうきたか・・」とどこかで冷静にその事態を受け入れていることもある。
    「何で、私が・・・」ではない。
    その考え方自体が傲岸不遜、間違っているのだ。
    「私だから」ではない。
    それは、みんな誰でもそうなる可能性の一つに過ぎないのだということだ。

    この家に生まれ、あの父と母に育てられ、親戚には10人も叔母さんがいた。
    その家庭環境を私は、選んだのではなく、
    私が気がつき、考えられるようになったら、この家で暮らしていた。
    つまり、人生の始まり始まりも、自分で選んだ道では無かった。
    全てのことは、神のみぞ知る。
    思い通りになることとは、一体、この人生にあるのだろうか。

    権力の頂点に上り詰めたと勘違いした男たちが、
    半澤直樹によって大逆転され、一瞬にとどめを刺され、地獄に堕ちた。
    そんなこと「ある。ある」だんら、あのドラマは血が騒ぐ。

    「ままならないが、人生だ」と、私も想う。
    そう想い、そう認め、そんなものだと諦めると、
    この人生なかなか捨てたものではなく、味わいを増すようだ。
    「ままならないから、面白い」
    「ままならないから、期待する」
    「ままならないから、それを楽しむ」
    その人生の大きな流れから一歩下がる。岸辺に上がる。そして、大河を見つめる。
    みんなその大河の中で藁をもつかむ気持ちで、
    河の流れに流されながら、アップアップと浮いたり沈んだりだった。

    歳をとると、この流れから上がることができる。
    ほっと一息だ。
    そして、生きて来た自分の人生を振り返る。
    「よくぞ、ここまで、生き延びた・・・」だな。

    確かに、我が家には人から見れば不幸があるかもしれない。
    彼は言う。
    「子どもは独身」「実家に跡継ぎがいない」「がんを患っている」
    それを彼は、世間一般の人たちが味わう「波乱万丈」と看破する。
    さうなんだ。きっとどこかの家もこうなんだ。
    こんなっているのは、自分の家だけのことではないんだ。
    もっともっと波乱万丈の家は、無数にあるはず。
    そのことわただ私は、知らないだけだ。

    「子どもがいる」「住む家がある」「生きている」
    そのことが、在り難く感じられる。
    そりは、「子どもがいない」「家が無い」「余命僅かだ」
    そういう人から見たら、どんなにか幸せな人生と思われる。
    そこに、気付けば、それでいい。
    ああ、今、ここは、恵なんだなあの感謝の気持ちだ。

    私は、認知症になることを、確かに心配している。
    父が軽い認知症になった時、
    言葉が乱暴になり、我慢できなくなり、我がままでよく叫んだ。怒った。
    あの優しかった父が、人格が変わり、何だか壊れて行くような哀しさだった。
    言っても無駄だ。親切にしても、怒鳴り返される。
    こちらも溜まったものでなく、時には、父に手を挙げそうにもなってしまった。
    認知症になると、人格を破壊され、家族からも憎まれるようになることもある。
    そして、その相手を困らせ悩ませていると言う認識すらもてなくなってしまう。
    だから、私は、認知症になる前に、死にたいと願っている。

    そういう意味では、がんは、人に対して優しい病気だった。
    突然、何も言わずに家族との別れが来る病気ではない。
    それは、痛みはあるが、家族への感謝の気持ちを伝える機会を与えられる。
    自分の人生の後始末をする時間もあたえられる。
    そして、家族には覚悟と死別への準備の時間が与えられる。
    がんになったら、それを受け入れる。
    遺された人生の時間を家族と共に幸せに生きる日々を創り出す。

    認知症の妻に優しく言葉をかけて労わる。
    発達障害の娘の心の支えとなり、励ましつつ、共に喜びをもちつつ生きる。
    私もそうだ。本が好きだから、自由な時間に読書する。
    映画が好きだ。だから、録画した映画を次々と観よう。
    音楽が好きだ。時にはコンサートに出かける。いつも音楽を聴きながら生活する。
    それって、幸せに生きていると言うことではないのかなぁ。

    「よし」とする。
    「よし」と生きる。
    すると、同じ状況が一変するはず。
    「何で私が・・・」が、全てはこれで「よし」となるのだから。
    「よし」とするから、きっと彼のようにして自分の人生を味わえるんだ。
    どんな状況であろうとも、たとえどん底であろうとも、「よし」とする。
    そうすることで、この人生を味わうことができるようになる。
    私は、そのことを、信じているし、そう私も生きたいと願ってもいる。

    そして、こんな状況であるからこそ、「どんでん返し」を期待する。
    明日のことは、誰にも分からない。
    考えてもいなかったよきことが訪れることもあるはずだ。
    つまり、いつも絶えず期待する。
    すると、今日を生きることが楽しく感じられる。
    「きっと、何かある」「きっと、何かと出会う」「それを待つ」だな。

    ここに至るまで、どれだけの絶望と挫折と後悔と、死にたいがあったと思う。
    でも、ここに至る。
    だから、若い人たちには、いつも言っている。
    「歳をとらないと分からないよ」
    「まず、とりあえず63歳まで生きてみることだよ」
    「すると、私が今語っていることが真実だったと、気付くと思うよ」
    「それなのに、途中で降りたらもったいないよ」
    「この味わいを、深い深い味わいを、味わわなくておわってしまったら」
    「何のためにそれまでこんなに苦労して、悩んで来たのか分からないよ」

    確かに、今、生きて行くことは、とてもとても難儀なことだ。
    日々、自分の命を削って生きている人に、昨日、出会った。
    心からのエールをその人には送りたい。
    しかし、私がその人の代わりに人生を生きることもできず、
    その人も、そんなことは全く期待していない。
    自分の家族を守り、自分が幸せになるための真っ向勝負を繰り返している。
    その懸命な生き抜かねばならない日々に、
    私ができることは、ただ心の中で「がんばっているなぁ」と言えるだけだ。

    後からふりかえったら、大したものじやない。
    強がりでもいい。
    そう言える日が、必ずみんなにも待っている。
    その日が来ることを期待して、
    とりあえずとにかく63歳までは、生きてみてくれ。

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