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  • from: クマドンさん

    2020年09月14日 07時17分57秒

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    自分力を育てる子育て

    オリンピックで、北京・ロンドン・リオの三大会に出場したバタフライの選手、
    星なつみさんの母の話だった。

    私はラジオ深夜便でアスリートの母の話を何度か聴いた。
    そして、何かその母たちに子育ての共通点があるように感じた。
    それは、中には一流の選手にするために親子で天才教育をしてきた母もいた。
    しかし、多くの母は、自然体のあるがままを大事にしてきた母だったと思った。

    彼女(なつみ)は、運動神経がよくない人だった。
    この子が運動で伸びるとは考えられなかった。
    しかし、兄がプールで泳いでする姿を見て、
    自分も「泳ぎたい」と、2歳の時に言い出した。
    だから、ただ、彼女はみんなと同じスクールの一員として練習に参加した。

    その内に、いつの間にかタイムがよくなり、
    めきめきと実力を上げ来た。
    中学校の全国大会で優勝してから、
    水泳コーチたちに注目され、全日本の合宿にまで参加できるようになった。

    その間、母は、何をしていたか。
    「ただ、黙って、見ていた」それだけだった。
    ところが、親としては、これが一番難しいことだった。
    黙って見ている。それは、絶対の相手に対する信頼感だからだ。
    「人から言われてやったことは、その子の力にはなりません」
    「自分で決めてやれば、それも好きなことなら、続けられると思います」
    「だから、私から、あれをしなさい。これがいいです。とは言っていません」

    その時、親として必要な気持ちは、「忍耐」だった。
    今、言いたい。今、教えたい。今、伝えたい。
    そんな気持ちをおろおろと生きている子どもには思うはずだ。
    「こうしたら、もっとよくなるのに」
    「何でああするのか。もっとよく考えなさい」だな。
    とにかく、こうして親は子どもに干渉をし、子どもの先を歩き決めてしまう。

    実は、我が家の妻と長男がこれだった。
    私は、ただ遠くから見ているだけだった。
    実家の妻の母からは、
    「そんなことばっかやっていると、Nちゃん駄目になるよ」
    それが厳しい母からの忠告だった。
    しかし、妻は、ある意味優秀で良い子の彼が自慢だった。
    だから、彼女の価値観を彼に伝えた。
    彼は、彼で、そのことによって褒められ、認められるから、それを信じた。
    本当は、思春期や青年期に向かう頃、
    もっともっと親として、ほったらかしにしたらよかった。
    しかし、妻は、それを親としての責任の放棄と考え、しなかった。

    さて、星さんの母の話に戻る。
    母は、彼女に好きなことに打ち込ませていた。
    幼い時から、危険なことや人に迷惑をかけた時以外に、
    彼女を強く叱った記憶はなかった。
    私は、自分自身の子育てを振り返って、今、思うことは、
    「子どもはやっぱり神様からの預かりもの」だったと言うことだ。
    この二人の子どもを預かった時、大事に育てねばとは心に決めた。

    この子は、私たちのところに来てくれた子だ。
    神様が私たちに「預けて」くれた子だ。
    だから、この子には、この子だけの人生があるはずだ。
    それをこの世界で実現するために、この子は私たちに預けられた。
    だから、私たちの勝手な想いではなく、
    まず優先されるべきは、この子の想いであり、好きなこと、やりたいことだ。
    そのことを見つけられるまで、見つけられる子になるまで、
    とにかく一生懸命に育てよう。

    子は、親とは全くの別人格な存在なんだ。
    親の持ち物。親のおもちゃ。親の好き勝手の道具等等、ではない。
    私が他者を1人の人格として認めるようにして、
    その子を認める。
    親は、その子のことをとにかく大好きになりばいい。
    親の言葉は伝わらなくても、
    日々、共に生活している親のその子に対する気持ちは、
    説明しなくても、ダイレクトに、即、伝わる。

    「私は、あなたのことが、大好きです」
    「私は、あなたが素敵な人だと心から想っています」
    「あなたの人生、生き方は、あなたが決めなさい」
    「何か困ったことがあったら、いつでも私に話してください」
    「私は、この世界で一番のあなたへのサポーターですよ」

    そんな気持ちでいる母とは、実に実に子にとってはありがたいことだ。
    過干渉や指示命令が無い分、自由であり、責任が伴う。
    思春期から自我が目覚めた頃から、
    母の顔色をうかがい、母に認められよう、褒められようと思い、
    自分の本心を隠し、本人すら気付かない無意識に埋める。
    そのために次々と努力し、真面目に、本気になって取り組む。
    そんな若者も多いような気がする。
    しかし、ある日、挫折する。堕ちる。すると、母は、冷たく突き放す。
    「そんなに駄目な子だと思いませんでした」んな。

    アスリートの母には、これがなかった。
    何故なら、タイムが伸びない、試合で負ける、スランプに陥る。
    それがごくごく当たり前の世界だからだ。
    だから、その時のことを覚悟している。
    そうなったら、どんな言葉をかけようかと、思案する。
    試合ではいつもいつもはらはらどきどきの応援だ。
    力を出し切らずに負けて悔し涙を流す子の背中を撫でる。
    共に、涙を流す。
    「大丈夫。大丈夫」と、励まし続ける。
    時には、「休めばいいよ」「辞めたらどう」と、声をかける。

    つまり、その闘いの中で敗れることを、母は必ず想定している。
    だから、逆に子は、その試合に向かって全力で迎える。戦える。
    その闘いは、母から認められるためでなく、自分のためだからだ。
    「自分で、自分を、自分する」
    その自分力をどう育てるか。
    アスリートの母に共通する子育ての姿勢だと感じた。

    選手の彼女が、突然バセドウ氏病に襲われた。
    晴天の霹靂だった。
    それも、世界大会に優勝し、翌年にはリオに挑戦する時だった。
    人生には、「まさか」のこんなことがよく起こる。
    あの「淪落の人」の彼女の語りだ。
    「人生って、説明できないことの中で人が生きているってことです」
    本当にそうだ。
    順風満帆の隣に、どん底の逆境が準備されている。
    知らないのは、本人だ。

    医師から薬物利用法を勧められた。
    しかし、それでは治療期間が長期になり、リオには到底間に合わない。
    だから、彼女は手術を選んだ。
    もともと基本的に体力があるので3週間という驚異的なスピードで退院し、
    すぐに練習を再開した。
    そして、大会で2個目の銅メダルだった。
    同じ銅メダルでも、リオのメダルには特別の意味と価値だった。
    きっと母は、どれだけ涙を流したことだろう。
    子の病には、私にも耐えた経験がある。
    私が替わってやりたかった。本当に叫んで雪が降る天に向かって祈った。

    母は、最後に言った。
    「彼女が大好きな水泳を続けて来られたことを、何よりもの親孝行と感謝です」と。
    「ここので来れたのは多くの人のおかけだということを忘れないでいて欲しい」
    「だから、これからは指導者として、子どもたちに楽しさを教えて欲しい」

    そして、言った。
    「実は、私、金づちなんです。全く泳げません。顔を水につれることも怖いです」
    「だから、水泳のことで、彼女には、何も言えませんよ」と笑った。

    本当は、子どもの方が、すごくて、力があり、大きく、偉大であるかもだ。
    親は、世界でたった1人だけでも、その子のよさを認め、褒めてやれる存在だ。
    親の価値観を押し付けない。
    親が先に行ってレールを敷かない。
    親はむやみやたらに怒鳴らない、叱らない、小言を言わない、煩くしない。
    親はとにかく子を信頼する。
    そして、信じて、耐えて、我慢して、子が一人立ちする日を期待して待ち続ける。

    そして、子が困った時だけ、出番にすれば、それでいい。
    その子がどん底になった時、ずっとその傍らに居てやれるのが親しかいない。

    アスリートの母から、自分力を育てる子育てを学ぶことができたようだ。
    さて、後は、私の実践だ・・・・。

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