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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2021/04/02 08:51:51

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    飛島は、将来の私たちの暮らしなんだな

    幸せに生きたい。
    そう思っている。
    幸せって、私にとっては何だろうと想うことがある。
    ドキュメンタリー映画「島にて」は、飛島の1年間を記録したものだった。
    ここには、きっと私たちが失ったものがある。
    しかし、そこに住んでいる人たちは、そのことがあまりにも当たり前で、
    何も無い日常の連続だと、ただ思うだけ。

    若者は、この島をどんどん出て行く。
    働き口が無く、漁師では、先の見通しが立たないからだ。
    生活を豊かにするために、好きな仕事に就くために、子どもを育てるために、
    この島を出て行く。
    今では140名にも満たない人口だそうだ。
    その平均年齢が75歳だ。
    つまり、後期高齢化社会そのものの姿が、この島だった。

    つまり、これは、過疎ではなく、現在でも無く、
    これからの日本の姿なんだと感じた。
    これからの日本は、着実に高齢化社会の国となる。
    若者二人で高齢者一人を支える時代がもうすぐやって来る。
    出生率はどんどん下がり、人口は毎年の毎年減少している。
    地域社会から子どもたちの声が聴こえなくなり、空き家や空き地が増える。
    仕事が無く、定住しても生活が成り立たず、
    仕事を求めて他の地域へ移住する人も出ている。
    経済の発展は望めず、生活に困窮する人たちも出て来る。

    何よりも高齢者たちは、自らの生活だけでも困難を抱えている。
    体が思う様に動かない。買い物すら出かけられない不便さだ。
    家の中に引き籠り、閉じこもり、誰とも1日話をしないで夜になる。
    経済的に豊かでないために、食事も決まった物だけで制限される。
    コロナ禍の中、人との交流は断たれ、コミュニティーの活動も自粛される。
    お祭りは、子どもたちが地域社会から消えたために、子ども太鼓が出せなくなった。
    街の重鎮たちは、みんな後期高齢者で、跡継ぎが居ないと嘆いている。

    漁業では、生業が立たず。
    漁船を解体して、廃業とした老漁師。
    生きる術と歓びを失って、何だかとても寂しそうだった。
    この映画は、山形県酒田市の飛島という小さな島の人々、そこでの出来事。
    最後の中学生が2年前の春に卒業して、この島を巣だって行った。
    島外から移住して来た夫婦が、ここに介護のディサービスを造った。
    そこで、独り暮らしのお年寄りや、体の不自由なお年寄りは、世話になる。
    みんな行く道だ。
    もし、この夫婦がやって来なかったら、この島にはディサービスは無い。
    独りで暮らせなくなったお年寄りは、酒田の施設や病院だ。

    診療所はあっても、医師は酒田から1週間に一度の診察だった。
    看護師二人の常勤体制が出来たが、いざとかったらドクターヘリだった。
    そんな島での生活は、自然と共に生きる生活。
    しかし、私たち街や都市に生活するお年寄りには、それが無い。
    つまり、自然からの恵みも、自然からの歓びも、少ないアスファルトの生活だ。
    だから、この島のお年寄りたちはには、まだまだ生きる張り合いがあった。
    山の畑を84歳の女性がはるばる階段を昇って耕しに行く。
    確かに畑仕事は重労働だ。
    「今年が最後かも・・・」と、彼女は語る。
    しかし、農家の彼女には収穫の歓びが在り、野菜は自給自足で生活できる。

    街や都市のお年寄りたちは、それが無い。
    つまり、お金がなければ、食べては行けない現実だった。
    物価も高く、医療費や施設に払うお金もたいした額になっている。
    つまり、漁師や農家の人で無い限り、食べる物はお金で買うしか方法が無い。
    何だかね。街や都市のお年寄りたちが、孤立するのは当たり前の話なんだな。

    この飛島の映像は、「日本にこんな島もあるのか」ではなく、
    「いずれ私たちもこの島の住人と同じ生活を送る事になる」という事実だ。
    今、この国は、この島と同じような道を辿っている。
    しかし、この人たちには、まだ周りの海や、山に自然がたくさん残されている。
    自給自足に近い生活も、やれれば、まだ出来る。
    しかし、街や都市で暮らす私たちは、お金だけが頼りなんだ。
    どちらが幸せな老後を送られるのか、それは誰も分からないことだ。

    しかし、この島での生活と似たような生活を、
    いつかきっと私たちも送らねばならないのだ。
    その時になって慌てて対処しても、それは遅きに過ぎることであろう。
    人口減少・経済格差・自然破壊・環境汚染・食物自給率・放射能汚染等等、
    こうして沈黙の中で進んでいる課題にこそ、焦点を当てて、解決の道を、
    あのお年寄りの政治家たちは、探る気はあるのだろうかと、不安に想う。

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