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  • from: クマさんさん

    2012年03月25日 09時04分33秒

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    Sさんが新潟に来てくれた

    土曜日の朝9時に新潟駅の改札の前に立っていた。
    小千谷から電車で来る我が師Sさんを迎えるためだった。
    シネウィンドで上映されている映画「かすかな光へ」を観るために、
    Sさんはわざわざ予定を変えて新潟に来てくれた。
    それと、私とじっくりとゆっくりと向かい合って話したいからだ。

    私は2回目の映画だった。
    10名ほどの観客にウインドの波の音が大きく聞こえた。
    教師や教師を志す学生さんには、ぜひぜひ観てもらいたい映画だった。
    なのにやはり観客は少なかった。
    Sさんは隣りで観ていた。
    映画については、以前語ったので詳しくは書かない。
    大田尭さんの生き方そのものが、憧れの人なのだ。
    尊厳をもって生きるとは、彼の生き様と人生を観るとよく分かる。
    わたしも、Sさんも、実はマイノリティーの中でかすかな光を追い求めて生きて来た。
    「やっぱりこれでよかったんだね」と、改めてこれまでの人生を肯いた。

    終映後、何も語れなかった。
    語ると涙が流れてしまうからだ。
    二人でトイレで並んで立った時、Sさんがぽつりと言った。
    「何をしてきただろうかなぁ。」
    73歳のSさんのその一言に、私はまた涙が流れた。
    本当に深いところで感動すると、
    言葉に出すことはその感動を台無しにするような気がして、お互いで映画については触れぬようにした。
    肩を並べて新潟駅に向かって歩いた。

    「ああ。今しかないなぁ。」
    「今ってとっても幸せな瞬間だなぁ。」
    私は、Sさんと冷たい風に向かって歩きながら、心に温まるものを感じていた。
    「途中の会」は、いつもは小千谷の山本山の山荘だった。
    私だけ缶ビールを呑み、Sさんたちはお茶を呑みながら、
    延々と時間の過ぎるのを忘れて、「生きる」ことについて語り合う。

    Sさんが語り、私たちが聴く。
    私が語り、Sさんたちが聴く。
    自分を語るのだが、そこには語りながらもう一人の自分が居たりする。
    相手の語りの中にも、もう一人の自分がいたりする。
    余計なものや、己の欲にかかわることを徹底的にそぎ落としそぎ落とし、
    真摯に素直に正直に自分の心を露わにする。
    語ると言うことは、何と心地よく、人の心を幸せに満ちたものに変えるものか。

    私たちは、聴くという無心に励まされ、語り続ける。
    私は、無心に聴ける人は、幸せな人だと思う。
    私には、真剣に無心に私の話を聴いてくれる人たちがいる。
    聴くと言うことは、愛することと同じなのだとその人たちから教えられる。
    そして、語ると言うことは、
    私が忘れていた、私の中に存在する自然なる吾との出会いなのだとも感じている。

    この吾に人をつけると、「悟」という文字になる。
    禅の世界で真面目と呼ばれ、主人公と呼ばれる吾は生まれる前からここに居た。
    その吾がここに生きていながら、世の中を見て、人を見て、己のことばかり考えて、
    右往左往と迷って苦しんでいる我となる。
    しかし、「我執を捨ててただなんとなく」生きようとしたところから、
    何だか世の中から数には数えてもらえなくなったが、
    この「吾」が内なる声として呼ぶようになった。

    Sさんとは、その「吾」と「吾」とで向き合い、語り合う。
    その「吾」は私の「吾」でありながら、
    私の中でのSさんの「吾」だった。
    その「吾」とは、唯一無二の「吾」である。
    もともと全ての命は、その一つの「吾」から生まれている。
    そして、生きると言う迷いの中で、その吾を忘れ、我執の海を彷徨っている。
    その内に我執はこてんぱんにやられ、
    ことごとく我を否定され、潰され、死にたくなることもある。
    その瞬間だ。この魂の奥底で潜んで生きていた「吾」が語りだすのは。

    長くなってしまった。
    実は、母が軽いインフルエンザになってしまった。
    東京行きは、中止となった。
    今朝は母の熱は下がり、辛さも少しはいいようだ。
    東京で発熱するよりずっとよかったと仏様に感謝している。
    そんな訳で、本日は家に居る。
    昨日Sさんと呑んで語り合い、またまた目から鱗がぼろぼろと落ちた。
    触発された。新たなる吾とも出会った。つくづく愛だと感じた。

    本日は、ゆっくりとじっくりとSさんと語ったことをここに記そうと思っている。

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