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  • from: クマドンさん

    2016/02/09 10:38:12

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    生成の道は、故郷にある

    また、雪が降って来た。積もらなければいいがと雪を見ていた。
    私の友人のWさんのある冊子に寄稿するための文章だ。
    私は、彼からはいつも総合学習の意味と意義とを教えてもらっている。
    そんな彼の5年間に渡るフィールドワークのまとめが素晴らしいので、
    ここで紹介させてもらう。

    私の関心事の一つに「地域(まち)づくり」がある。古き、よき風習や文化、自然をできるだけそのままの形で残せたら・・・と思っている。中国南部(雲南・貴州・湖南省)の少数民族の暮らしを見て安らぎを感じるのは、そこに古き、よき時代の日本を感じるからである。

     古きを訪ねる。そして、古きに新たな視点から着目して、その価値と意味とを再発見する。それがまず「地域のまちづくり」の始まりだ。それはよき時代の思い出でもあり、財産なのだから、その地域に生まれ育っている子どもたちに受け継いでもらいたい。そんな願いから、彼の学びは始められている。



    豊かさとは、時系列の中で先祖代々、伝わってきた暮らしをすることであると感じた。

     受け継がれ、伝えられるものには価値観が存在している。現代の生活から残念ながら失われたものがそこにあるのなら、その価値を明らかにして、子どもたちに伝える責任が大人たちにはあるのではないだろうか。本当の豊かさは、この土地に昔から息づいている。それを、子どもたちには知らせたい。

    特筆すべきは、まごころ市が「日本食文化の世界無形文化遺産」への登録の推薦団体となり、農林水産省の担当のNさん(現環境省)から平成二十四年二月末に特別授業においでいただいた際に、校長室のテーブルいっぱいに「岩沢のごっつぉ」を作り、出迎えたことである。あの壮大な光景は忘れられないワンシーンである

     そのために、地域で仲間を募り、活動している先人たちは多くいる。ただ、みんなが知らないだけだった。岩沢地域に伝えられている食文化は、岩沢の人たちの健康と長寿とを育んできた大切な財産である。想いをもって活動している人たちにこそ、子どもたちを出会わせ、その想いと願いとを感じさせたいものだ。地域の文化は、想いの在る人によって守り、受け継がれている。

    インターン学生と共に開発した「いわべん」(岩沢弁当)や越後岩沢前にある農家レストラン「山紫」にまごころ市のエキスがうまく引き継がれている。

     そうした地域の伝統・文化を現代に蘇らせる知恵と技とも求められている。古を今に生かす力こそ、地域再生の力となるのではないだろうか。そのセンスとスキルを、子どもたちには学ばせたい。


    SKさんからは「狼煙祭り」や「春来い火祭り」(上の写真)に関する経緯や地域づくりに関する熱い想いなどを二時間余りお聞きした。岩沢の自然や文化、歴史等の原風景をうまく生かしながら「ストーリー化」された企画のように感じた。足元を見るとはどういうことか、地域にあるものをどう活かしてどう工夫して交流を対流につなげていくのかについて教えていただいたような気がした。

     地域の宝を発掘するためには、まず地域の古老の話を聴くことだ。興味・関心をもった題材と出会ったら、自分が納得するまで追究する姿勢こそ、本来の学びだと考える。また、事実には必ず人が織りなす物語が隠されてある。その話から物語を感じて、その物語を通してどのように地域の人たちと交流を図るか。その物語を共有し、共感する場を作ることも総合学習の大きな役割だ。


    その後、所々で立ち止まりながら現在の自分自身の在り方や立ち位置を考える「途中の会」を作り、新潟市のS先生と共にアドバイスや時流に沿ったお話を毎月のようにいただいている。退職後も教育のキーワードを「いのちのつながり」に求め、間もなく齢八十歳になろうとしているが、常に様々な人物や事物から学び、我々後輩を啓蒙・啓発してくださる素晴らしい大先輩である

     大人がまず素直に学ぶ姿を見せる。追究する子どもを育てたいのならば、大人がとことん追究する姿を見せることだ。また、学ぶとは、変わるということだ。それは全て生き方そのものとかかわっている。「おもっしぇかったてば」と、子どもたちに笑顔で語ってやれる教師こそ、子どもたちに先生なんだ。

    また、Aさんはアイディアマンで、「春来い火祭り」や「狼煙祭り」の礎を作ったり、まごころ市の誕生を仕掛けたり、東京に雪を運んで都民と交流したりするなど、地域の活性化に多大な貢献をされた方であった。
    岩山の田んぼの面積は子ども時代と比べると半減。外之沢の棚田の素晴らしさは、水が張られていて、上から順に水を使えること。地元の宝物を探し、それを磨こうとする気持ちが大切。昔は、猿・雉子・カモシカなどと触れ合うことができた・・・などのお話を聞き、子どもたちはわくわくし、岩沢を大切にしたい気持ちが高揚したように感じた

     地域のことをわくわくとして語れる人との出会いは、狼煙ではないが、そのわくわく感は次々と繋がって、広がって行くものだった。活動しているご本人は、面白いからやっているのだが、その価値そのものに気付いていないことも多い。その原石のように人間的な魅力を発見し、子どもたちにつなげることも大事な教師としての役割でもあった。その高揚感を、ぜひ自分のものにしてほしい。それが地域に生きようとする教師への願いでもある。


    岩沢地区は「生成り(きなり)」のままに、あるがままに、昔から想いを受け継いできたように感じた。「生成り」に生きた人たちが、本当に子孫のためにたくさんのものを遺してきてくださったと感じている。素晴らしい土地である。

     本当は、みんな生成に生きているはずだ。しかし、何だか知らん余計な情報と欲望のために、どういうわけか生成の自分を見失ってしまっている。さまざまな問題は、そんな煩悩から起きている課題でもある。どうすれば生成のままに生きられるか。それは、ただ生成のままに存在しているものに学ぶしか方法はない。
     故郷には、実はその生成に満ちている。故郷はその自然と共に古の昔から、何も変わらずに生成のままそこにある。私たちは失ったのではなく、ただ忘れていただけだった。先生は、ちゃんと生きてそこに居てくださっている。ならばどうするか。
     子どもたちがその故郷の人や自然に学ぶ時、「生成の人」となることだろう。人が人として生きる道は、ちゃんと故郷には古から存在している。ただ少し迷っていただけなのだから、もう一度原点に還るように、その道を探して、見つけたらその道のまま歩けばいい。そうした道がある故郷こそ、素晴らしいのだと私は想う。

    Wさん、こんげなことでどうだろうか。「生成」でまとめたいね。
    それと、故郷と子どもたちとの出会いが総合学習の目的だと伝わるといいと思う。


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