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  • from: クマドンさん

    2016年03月04日 05時59分40秒

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    東日本大震災からもうすぐ

    「もう5年もたつのか。」
    東日本大震災の現地の今を伝えるドキュメンタリーを観た。
    「仙女プロレス」を石巻に呼ぼうと奮闘している初老の男性の物語だった。
    震災で亡くなった親友との約束を果たすため、
    女子プロレスを町に呼んで、試合をしてもらう話だった。

    プロレスラーの彼女たちも、応援する人たちも、
    その熱い戦いの中で、心が一つになっていく。
    それは、みんながあの震災を経験したためだった。
    家族を亡くした人がいる。
    家を失くした人がいる。
    仕事を失くした人もいる。
    そんな中でやっとのことで生き延びて来た人たち。

    「元気をもらう。」
    「生きる勇気を与えたい。」
    女子プロの彼女が流した涙が印象的だ。
    震災を経験した人たちにとっては、
    今でも心と身体との震災真っただ中だ。
    ただ、その心と身体の見えない痛みを分かち合える人たちがそこに居る。

    「私もだよ。」
    「俺もだよ。」
    その深い深い悲しみと痛みと辛さとの経験は、
    そ人の記憶から絶対に消えないと同時に、
    同じ経験をした人と深い深い繋がりと分かち合いが生まれる気がする。

    そして、何よりもこのちっぽけだけどたった一つ残された「いのち」の大事さだ。
    目の前で多くの人たちが流され、助けを呼ぶ阿鼻叫喚を聴き、
    自分も家と共に流され必死に窓枠に取りついて九死に一生を得た夫婦がいる。

    「何もしてやれなかったんだよね。」
    そんな無力感と罪悪感に苛まれることもあると言う。
    でも、ここには生き残ったいのちがある。
    ならば、理不尽にもいのちを奪われてしまった大勢の人たちのことを想い、
    「今、ここ」で、しっかりと、日々を大切に生きてみよう。
    こんな小さないのちが、ありがたいいのちとなっていた。

    町そのものを喪失してしまった後、
    小学6年生で津波に襲われ、
    被災した悲惨な経験を語り継ごうと努力している女子高生がいる。
    彼女の手には、彼女がその日に発表した資料である、
    町の写真入りのマップが残っている。
    その写真に写されている商店や郵便局、自動車工場は今はない。
    ただの更地になっている。

    まさに無常な光景だった。
    彼女が目を閉じると町はあの津波の前の姿で現れる。
    そこで暮らし、ひこで生き、互いに挨拶を交わした人たちの笑顔は今はない。
    ぽつんと残された家に住み、彼女は町の復興を心から願っている。

    突然、失うことの経験。
    しかし、失われたものは消えるのではなく、
    確かな記憶と実感としてそこに残されている。
    そして、そうなって初めて喪ったものとの語り合が始まる。
    この人たちは、きっと喪ったものと語り合っている人たちでもあると思った。

    人生は、時には残酷で、無情で、悲惨なものだ。
    その時、誰を恨んでよいのか分からない怒りを覚える。
    しかし、喪ったものは決して戻ることはない。
    その喪失感に漂いながら、
    いつしか諦めと覚悟とを深く深く感じてしまうことだろう。

    私は突然の腹膜炎の手術だった。
    いったい何が私に起こったのか分からない内にICUだった。
    何だかこの経験があったから、
    被災した人たちの気持ちを少し分かった気がした。

    震災は、人にどんな生き方を教えてくれたのだろうか。
    みんなが忘れたい記憶ではあるが、
    今、ここに生きる人たちには、語って欲しいと、昨日は想った。
    喪われた魂は、何を私たちに語ってくれているのだろうか。

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