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  • from: クマドンさん

    2016年04月11日 05時41分22秒

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    「私」で生きたい

    昨日、礼拝で牧師さんが読んだ「花」という歌の歌詞を聴いて、涙がにじみ出て来た。
    突然のことに私自身が驚き、恥ずかしくなってしまったが、
    歌詞が続くと次々と涙がどこからか溢れて来る。
    この深い深いところで受け止め、感じた私はいったい誰なのだろう。
    私が泣いているのではなく、きっと「私」が泣いていたんだ。

    昇天者のための礼拝だった。
    亡くなった人たち一人一人の死までの数行の人生が語られた。
    若くして亡くなった女性。
    幼い子どもを残して亡くなった母親。
    大病を患い20年間も病床にあって亡くなった息子。
    最期の時を迎え74歳で洗礼を受けて亡くなった父親。
    その一人一人の数行の生涯に深い深い物語があるような気がした。

    どれだけ生きたかったことだろう。
    しかし、病が彼や彼女を死に向かわしめた。
    人は人としての自分に気付くのは、
    死を受け入れ、覚悟したその時なのではないだろうか。
    私は会ったことのないその人たちの想いが何だか分かる気がした。
    私も同じだ。
    本当は今日一日とは、死に向かった一日である。
    だから、どう生きるかは、いつもいつも深く深く想わねばだった。

    ディサービスの叔母を訪ねた。
    叔母はすっかり悲嘆して、望みを失い、生きることを止めたいと言っていた。
    左手と左足が麻痺して、動かなくなった事実を受け入れられず、
    どうしてこんなことになってしまったんだと、
    何だかその運命を恨み、憎み、怒り、
    見舞いに来てくれた叔母たちに不平不満をぶっつけている。
    叔母は、何かを忘れて生きていた。

    「叔母ちゃん、あのね、手を合わしてお参りしている?」と私は聴いた。
    この叔母は信仰心が深く、毎朝焼島地蔵まで行ってお参りをしていたものだった。
    そして、いつもいつも自分のことより、
    自分の老いた姉妹たちや、私の家族のことを祈っていてくれた人だった。
    私は、ある劇の脚本に信仰深い年寄りとして叔母のことを登場させた。
    「今日一日のいのちをいただいて、ありがとうございましたらよ。」
    叔母は黙って天井を見ながら、「そうらねぇ」と呟いた。
    「手を合わせてみた。」
    叔母は開いた右手に拳骨の左手を添えた。
    「できねんて。手、開かねがね。」
    それでも立派な合掌だと、叔母には言った。

    その日の礼拝で「幸い薄く見ゆる日に」を賛美した。

    幸い薄く見ゆる日に 孤独に悩む時に
    我が恵み汝れに足れりと 静かな声を聞きぬ
    されば われわが目を上げて
    十字架のイエスを仰がん
    主よ汝が愛を思えば われに乏しきことなしと

    愛する者を失いて 望みの消えゆる時に
    われ汝をひとりにせじと 優しき声を聞きぬ
    さればわれ笑みをたたえて
    友なるイエスに応えん
    主よ汝が愛に生くれば われに乏しきことなしと

    さて、叔母は再びあのお地蔵さまに還ればいい。
    孤独と絶望の中でも、決して見捨てられないことがある。
    ただ、こっち側で手を合わせて、感謝すれば、それでいい。
    友の愛はここにあるのだから。
    決して人は独りにはならない。

    私たちは、死で終わるだけでないいのちを生きているだろうか。

    私は、何を残すだろうか。

    その「私」で私は生きて行きたい。
    叔母にも、そのことを分かってもらいたくて、いろいろと話をした。

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