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  • from: クマドンさん

    2016年04月16日 09時26分55秒

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    「独り」について

    熊本での大地震の報道が続いている。
    直下型の地震とは、中越地震と同じだそうだ。
    活断層が縦横に走っている日本列島の怖さを改めて知った。
    家屋の倒壊で亡くなった人たちが多い。
    ご冥福をこころからお祈りする。

    しかし、明日をも知れないのがこの世の常だ。
    明日とは言わず、
    1時間後には私がこの世からいなくなってしまうこともあるのだった。
    絶対はあり得なかった。
    だから、絶対安全ですとは誰も言えないのが現実。

    絶対安全と言って爆発させ、今でも放射能をまき散らし、収束の目途も立たない。
    それでも人は絶対に安全だと言い張る。
    でも、活断層の直下型の地震が起こり、土地そのものが崩落したらどうなるのか。
    原発そのものが大地に飲み込まれてしまったら。
    消防ポンプではすまない事態になるのは誰もが知っている。
    でも、止めない。
    未だに絶対に安全だと言い張る。
    この報道の映像を観て、ここだけは絶対に安全だと誰が言えるのか。

    明日をも知れない。
    だから、今日は生きようと思う。
    今日を生かされていることを感謝しながら。
    その感謝を声に出して言う。
    するとそれだけですっきりとする。

    我が庭は、今は野草でいっぱいだ。
    1日とは言わず、とにかく日々新たなる姿を見せる。
    止まっていない。
    どんどん葉をつけ、花を咲かせ、背丈を延ばして茂って行く。
    この生きる力の何と何とたくましいことか。
    今朝のお日様は暖かい。その光をいっぱいに浴びて呼吸している。
    何も考えずにただ生きている。
    その生き方がすがすがしく、羨ましくもある。

    私は今は、半ば人生を諦めている。
    身体のこともあるが、私のしたことのために私は夢を捨てた。
    それは仕方ないことだ。
    そのことを自分で納得しているからそのことは想わないことにしている。
    ただし、そのために力を失い、こんなものだろうと静かに生きている。

    ちっぽけになればなるほど、楽になった。
    あれをやろう。これをやろうとは想わなくなったからだ。
    ただ、今、ここに、目の前の自然や人と感じ合いながら、
    ただ生きている。それで十分だなぁと思える私。

    それもこれも私に人生を与えてくださった神様には予定されたもののよう。
    神様の予定されたもの以外のものは、これっぽっちも私の身には起きていない。
    全部その意のままに行われ、与えられ、生かされている。
    だから、どうして私がというものは何もない。
    全部私だからこうなったことばかり。
    そのことをこの悲惨なる宿命の中でガッテンしている。

    いや、ガッテンするために、この次々と与えられた試練は存在していた。
    後から振り返ってみると、「ああそうなんだなぁ」と想うことばかりだ。
    何も欠けたものはなく、違った道も、異なった選択肢も存在しない。
    後は、どれだけ私の時間は残っているか分からないが、
    その時間の中で「ああそうか」と、気付くことだけを願っている。

    私は、いらない。
    私は、どうでもいい。
    私は、最後でいい。かな。

    ファーブル昆虫記のかみきりむしの話を読んだ。
    子供向けの本なのでひらがなで実に素朴に生態が描かれていた。
    クスノキの中に卵を産み付ける。
    そして、卵からかえるとはだかむしの幼虫は只管目の前の幹を食べる食べる。
    はだかむしは、生まれた瞬間から独りぼっちだ。
    好きな道をたどり、いつもいつもお腹いっぱいになるまで木を食べる。
    独りぼっちは、とても自由な生き方だった。

    時期が来ると自分の道に木くずで蓋をして、じっと動かなくなる。
    だんだん身体が固くなり、蛹の中で身体そのものを創りかえる。
    一度はだかむしとしては死に、カミキリムシとして蘇る。
    従容としてその宿命に従い、自分で蛹と言う棺桶に入って眠る。
    目が覚めたら、カミキリムシになっている。

    さてさて、カミキリムシには神様が強くて大きな羽を与えて下っている。
    自分でふさいだ穴をかみ砕き、やっと生まれて初めての外の世界だ。
    独りぼっちで生まれ、独りぼっちで育ち、独りぼっちで死んで蘇った。
    そんなことはすっかりと忘れ、お腹が減ったので、自分の羽で飛び出した。
    広く広く果てない自然がカミキリムシの世界だった。

    私は何気なくこの本を読みながら、途中でやめられなくなってしまった。
    何だかこのカミキリムシに人生を学んでいるような気がしたからだ。
    何も悩まず、欲もなく、ただ与えられた命のままに生きて、死んでいく。
    そこには何のこだわりも、自慢も、誇りもなく、
    ただ無心に生きてあるのみ、それだけの生き方。

    ただし、与えられた命は、生きるための恵みをも与えられているはず。
    だから、食べて、食べられる。
    従容として、不平不満もなく、カミキリムシはカミキリムシの生涯を生きるだけ。

    「独り」という文字の中に「虫」がある。
    もう片方には「獣」が居る。
    自然にある命は本当に全ては「独り」なんだ。
    独りで生きて、独りで死ぬ。
    その潔さに私はきっと感動したのだろうと思っている。

    庭に茂る野草たちからもそのことを教えられる。
    独りだから、独りでいいんだ。

    明日をも知れない私だから、今日は少しだけでも優しく生きたい。
    独りだからの自由の中で、同じ独りの生き方を野草たちや鳥たちからも学びたい。
    私は雲は独りぼっちの天才だと思っている。
    独りぼっちは、私だけでない。
    みんな独りぼっちで生きている。

    そんな真実を、この「独り」という漢字が教えてくれた。

    だから、そんな独りぼっちの無数のいのちたちが生存できないような環境を、
    絶対に人は作ってはならないのだ。
    ここは、いのちの生きている土地である。
    そこを放射能で汚染してどうするのかと、欲深い人間に私は問いたい。

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