新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマドンさん

    2016年05月12日 05時39分47秒

    icon

    老いるということの現実

    施設からS叔母が帰って来ると、私がT叔母の自宅に呼ばれる。
    S叔母は、私にビールを飲ませ、ご馳走することを楽しみとしているからだ。
    私は、そのお誘いを素直に受ける。
    火曜日の夜、叔母のそんなお誘いがあったので、帰宅してから出かけた。

    山菜の天ぷらに、蕨だった。
    上等のひれ肉のトンカツも揚げたてだった。
    ビールは、エビスにプレミアビール。
    心づくしの大歓待だ。

    ここで80歳のK叔母と話す。
    その話が面白くて、いつもいつも長居となってしまう。
    そんな話をS叔母は、ベッドに座って食事をしながら聴いていた。

    年を取るとはどういうことなのかと、やっと分かることが多かった。
    身体が効かなくなる。
    病気を身体のどこかにもつことになる。
    自分の思い通りに身体が動かなくなる。
    そんな不自由さの中でも毎日を生きるということだった。

    孤独と言うこともある。
    人は、本当はみんな独りぼっちなんだと思う。
    例え仲の良いように見られている夫婦にも、
    やっぱりと人には言えないいろいろなことがある。
    T叔母は、旦那さんを亡くしてから20年近くになっている。
    K叔母は83歳の今日まで生涯独身で生きて来た。
    だから、その独りの寂しさをどうするかなんだ。

    では、大家族のK叔母は寂しくはないかと言うとそうではなかった。
    やっぱりK叔母の気持ちを理解してくれない旦那さんのことを、
    何だかやっぱり寂しく感じている。
    人が、独りなのは、分かり合う相手がいないからなのか。
    しかし、人と人とは、本来分かり合えるものなのか、それは分からない。

    幸福そうに見える家にも、やはり悩みや苦しみ、葛藤はあるものだ。
    自分の家だけ・・・・は、絶対ないということもよく分かった。
    子どもの頃からの不思議が、K叔母の話を聴いて解けていくことを感じた。
    人は、偏ったものの見方しかできないものだ。
    そして、その家族から受ける影響も大きなものだった。

    我が家は、母が絶大な権力をもっていた。
    父が可哀想だったと、K叔母が言っていた。
    私は、その母に育てられ、母から薫陶を受けてきた。
    だから、人の気持ちが分からないことがあると、今でも言われる。

    A叔母は、独り暮らしで、鬱のような状態になっている。
    電話でじゃんじゃんとT叔母や、K叔母に愚痴っての攻撃が続く。
    そのおかげで、T叔母も一時はS叔母の介護のこともあって鬱になった。
    認知症のように記憶をなくし、何もする意欲が起きなかったと言っていた。
    そんな頑固で気分屋のA叔母は、
    結婚してから家族の中でもそうやって生きて来たのだそうだった。
    息子は東大を卒業して、今は東京でエリート生活だった。
    傍から見たら羨ましいと想われる家庭であるだろうが、
    実は、叔母たちの中で孤独のどん底で苦しんでいるのはこのA叔母だった。

    そんなこんなが、姉妹に対してのSOSとなり、
    日々の攻撃的な電話となっていた。

    老いるということは、孤独なことだ。
    老いるということは、身体が弱り、不自由になることだ。
    老いるということは、家族との悲しい別れがあることだ。
    老いるということは、病と仲良く日々を生きるということだ。
    老いるということは、若き日の因果を生きるということだ。
    老いるということは、お金があっても満たされないということだ。
    老いるということは、自分の生き方がやっと見えるということだ。

    私は、老いるを自分でも体験中だ。
    そして、こうした老いるの大先輩たちに薫陶を受けている。

    私は、ずっとずっとお世話になって来たこの叔母たちの最期を、
    私の仕事だと心に決めている。

    老いるということは、最期が近づいているということでもあるからだ。

    さて、私はどう老いて行くか・・・・。
    ただし、長生きはしたくないと、今はそうは思っている。

    • コメントする

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • 拍手する

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件