新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマドンさん

    2020年06月20日 07時14分01秒

    icon

    常に初心に還る。日々初心で生きる。

    一週間の勤務が終わった。
    正直、とても疲れている。
    それに寝不足なのか、今でも眠たい。
    それで本日は、休養日とした。
    stayhomeだな。

    自転車で向かうのは、少しでも運動をしたいからだ。
    スピードを上げると13分で到着する。
    止まって支度していると汗が出て来る。

    それから、エプロンとマスクと黄色いタオルで鉢巻きをする。
    これは私の現役時代のトレーダマークだ。
    黄色い鉢巻きが、遠くから私がそこに居るのサインとなった。
    名札をつけて、その日の仕事がスタートする。
    これが午後1時だ。

    20錠位あるだろうか、畳の部屋に掃除機をかける。
    長机を立てて、そこを丁寧に掃除する。
    まぁ、手早くとは行かないが、丁寧な仕事を心掛ける。
    この時、自分を無にする。
    何も考えない。
    掃除機の音だけが聴こえる。

    次は、長机の上のアルコール消毒だ。
    キッチンタオルにアルコールを沁みこませ、
    それを使って子どもたちが使う長机を丁寧に拭く。
    やり方がある。
    一方通行。同じタオルの面は使わない。裏返しにしてからまた拭く。
    そのやり方を教えてもらい、
    他の人がやっている様子から学ぶ。
    いつもいつもこうやって、一つずつ仕事を覚える日々だった。

    30代~60代の女性7名がスタッフだった。
    日によって人数が違うが、女性たちのここは職場だ。
    次男の親友の26歳の青年が勤めていたのには驚いたが、
    その女性たちの中に、63歳になろうとするクマさんのような新人男性だ。
    みんな何だか違和感ありと思っていると感ずる日々だ。
    だから、何も言わない。余計なことは言わないことにした。
    ダジャレなんかもっての他だ。
    ふざけた人、不真面目な人は、ここにはいらないと思われる。
    だから、静かだ。黙っている。本当に黙々と仕事する。

    新人の心得の1つに、「仕事は訊く」がある。
    次にどんな仕事をしたらよいのか、先輩に訊く。
    「次、何をやりましょうか。」
    そうすると、「あれをやってください」「これを手伝ってください」と、
    本当に親切に、優しく教えてもらう。
    その応対がとてもとても新人には在り難いものだった。
    来たばかりの人には、全くわけが分からないことだらけだった。
    その困り感を察して、仕事を指示してくれる人がいると、
    こんな年寄りの新人は助かるものだ。

    次の新人心得の2は、「余計な進言はしない」ということだ。
    何も分からないのに、
    「あれは、こうしたらよい」「あれは、こうしたらどうだろう」と、
    あまり仕事の内容や環境整備について口を出さないことだった。
    来たばかりなのに、そんなことを新人に言われたら、
    やっぱり言われた方もカチンと来るからだ。
    だから、意見を求められたときだけ話をする。
    確かに、いろいろな改善点はあるようだが、
    そのことは頭の片隅に留めておくだけにする。
    または、先輩(同級生)の主任にそっと話をする。
    ただ、それだけ。

    新人心得その3は、「黙って仕事をする」ことだ。
    まだ知り合って間がない人たちばかりの中での仕事だった。
    あちらからすれば、元教員の私を、
    何ともどう扱ってよいの困っているとは感じている。
    年配であるし、男性でもあるし、
    そんな中で、私がおしゃべりして、
    ダジャレなんか言って本性を曝したら、
    やっぱり「先生ってね・・・・」と、
    世の中の人の目は厳しいものだ。
    だから、ここでは、別人になる。
    なんたって次男の親友が、私の仕事の指導者なのだ。

    新人心得その4は、「意味を考えて仕事する」だな。
    20名から30名の1年生と2年生だ。
    「おじちゃん、お魚屋さん?たこ焼き屋さん?」
    「バラ肉先生。」
    子どもたちの発想はかくも自由奔放そのものだ。
    それは無邪気のなせる業。
    そして、私のことをどんな大人なのかと試すため。
    子どもたちが無意識にしているいたずらには、
    やっぱりそれなりに意味がある。
    だから、「どんな意味がそこにはあるのか」をいつも「問う」て子どもに向かう。

    新人心得その5は、「信頼してもらう」ということだ。
    人は、「情動」だと、ある日、はっと気付いた。
    その空気感。その相手に与える感じ、印象。その人としての在り方。
    それは、出会った瞬間に、さっと相手の情感に伝わるものだ。
    ざわっとする。ほっとする。しっくりする。どきっとする。ぎゅっとする。
    「おのまとべ」かなぁ。
    とにかく言葉にならない何かが、瞬時に相手の身体に伝わるものだ。
    身体は全身でそれを受け止め、瞬時に反応する。
    まず、この「情動」がある。
    その後に、「感情」が生まれる。その後に「認識」が生まれる。
    そして、それを「言葉」にして、自己確認が起こる。
    単純に言えば、「好き」か「嫌いか」、「どちらてせもないか」かな。
    だから、出会ったら「好き」と感じられる私であらねばならないのである。
    「情動」は、嘘をつかない。嘘をつけない。

    新人心得その6は、「初心に還る」だ。
    62歳と10カ月。白髪のたこ焼き屋のこの親父だ。
    それでも、この初めての仕事に対しては、全くの素人・初心者。
    全部の仕事の流れと内容とは、教えてもらわなくては、ままならない。
    全くの新人そのもの。
    そこに、還る。
    還るという言葉を使ったのには意味がある。
    これは、循環運動の起点であり終点なんだということだ。
    原点が一つあるとする。
    そこから大きな円環運動が行われた。
    そして、40年かけて大きな円を描いたとする。
    そして、その終点にたどり着いた。
    そして、そこを起点にして、また新たなる円環運動の旅に出た。
    だから、自分を無にする。終わりの始まり。無からの始まり。

    新人心得その7は、「感じたまま動く」ことだ。
    さっと動く。何も考えずに無心に動く。
    「あれは私の仕事ではない」「あれはいいかな」「まぁ、あの人の仕事だから」
    ではなく、「あっ、あれをやったらいいな」と感じたら、
    「嫌だなあ」「またか・・・」とは、絶対に想わない。
    もし、そうした妄想が生まれたら、それを退治する。
    そして、感情をぶらさず、イライラもせずに、
    さっとその仕事に率先して取り組んで行く。
    そうすると気持ちよくなるものだった。
    仕事には、いちいち余計な感情は入れないことだ。
    だから、感じたままにこの身体が動けば、気持ちよく働ける。
    だから、「これをやってください」と言われたら、「はい」で身体を動かす。
    そのことの修業だと、私は思っている。

    つまり、私は、こうして我が庭での「林住期」から、
    また少しだけ世の中に出て、社会参加し、
    「家住期」に形だけ逆戻りしたように見えるこの生活の本当の「意味」は、
    もう一度、人の中に入って体験を通しての生き方を修業することだった。
    それは、経験知を少しだけもった私が、
    その分かった気持ちよさを、人と共に仕事する中で、
    どう実践できるのかの試練でもあった。

    ここに記した新人心得を、自分の身体と出来れば、
    それはとてもありがたい生き方を実地で学ぶことになると思う。
    人としてどう生きるか。
    人として気持ちよく生きることができるか。
    それは、この部屋で頭だけで考えていても、
    私の身体には身に付かないと思っている。

    ならば、実地において、多くの人たちの中で、子どもたちの中で、
    私がどんな人として生きて居られるのか、
    その確認と反省と改善と実験が、この保父さんとしての私だった。
    人は、やっぱり人の中で鍛えられる。育てられる。

    私がもし、この仕事をしなかったら、気付かなかったことばかりだった。
    まず、身体を動かす。身体を現場に置く。実地を体験する。
    感じたまま、それを学ぶ。生き方とする。
    そんな初心者の心得が、今の私の、日々の目標だ。
    できたかできていないか、評価するのは「わたし」だった。

    本当に身体が疲労感を訴えている。
    どんよりと身体が重い。
    あるフィジカルトレーナーの言葉だ。
    「筋肉は、鍛えられたかどうかは、その疲れ方でよく分かる」そうだった。
    この疲れは、確かに私が日々、人としての私を鍛えられている証なんだな。
    仕事場を、道場と考える。
    仕事一つ一つは、私を人として鍛えてくれるダンベルだ。
    そう想うと、それなりに仕事への励みとはり合いとなるものだ。

    お金のためだけでない。
    仕事とは、本来そういうものではないだろうか。
    「常に初心に還る」それは、世阿弥の生き方でもあったな。

    • コメントする

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • 拍手する

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件